
みなさまこんにちは。風光社グループ代表の細川です。
6月末に梅雨明けを迎えていた昨年と違って、今年は梅雨らしい気候が続きました。しかも、湿気はともかく気温がそれほど上がらなかったため、暑さ嫌いの私としては感謝しかありません。それでも、先日の〝ダブル台風〟の接近には肝を冷やしました。その影響で大雨が降り注いだ6月26日の朝は、以前にこのコラムで紹介した鴨川に初の「レベル4氾濫危険警報」が発表されるなど、広範囲にわたる通勤時間帯の交通機関の乱れにサッカーワールドカップの日本対スウェーデン戦が重なって、てんやわんやの大騒ぎとなりました。

このような豪雨は生活を脅かしますが、ゆっくりと降る雨は地中に貯えられ、植物の育成を促します。コメはもちろんのこと、あらゆる農作物に必要な水を運んでくる梅雨は、この季節に欠かせない紫蘇(しそ)の葉も育みます。赤いしそは梅干しやしば漬けに、青いしそは刺身の薬味や大葉として、さまざまな料理に使われます。私は赤しそジュースが大好きなので、収穫の最盛期を迎える7月の声を聞いたら、みずみずしい葉を求めて三千院や寂光院の近くにある〝里の駅 大原〟へ足を運ぶのです。


赤しそは、京都市内のスーパーでも束のまま500円くらいで販売していますが、お値段とボリュームを比べると大原のこの店には遠く及びません。こちらでは一束350円と良心的な価格で、しかも畑から引き抜いたばかりの新鮮な赤しその葉が手に入ります。しかし今年は、1束の量が去年より減っているような…。まあ、いろんなものが値上げされる時代ですからね。みっしり葉がついた束を5つ、税込み1,925円で購入。それを車に積み込むと、一瞬のうちに車内は和製アロマに満ち溢れる空間へと様変わりしました。ああ、リラックス。


持ち帰った束を、リビングの床に敷いた新聞紙の上に並べて、ここからは一心不乱に行う〝赤しその葉むしり〟のお時間。ひたすら作業に没頭していると、もれなく無我の境地に至ることができます。むしり取った葉は、乾燥している状態で重さを計ってから水洗い。1リットルのジュースに必要な葉は200グラム、今回は1回につき3リットルを仕込むので、必要量は600グラムとなります。葉は比重が軽くかさばるだけに、集めるとかなりのボリュームですね。


これを沸騰した鍋の湯に、ぎゅうぎゅう詰め込むとあら不思議。赤い紫蘇の葉があっという間に緑色に変わります。そしてこのまま約15分、弱火で煮込んでエキスをじっくり抽出するのです。火を止めたら熱いうちに葉を取り出し、やけどに気を付けつつその葉をさらに絞ってから、500グラムという大量の砂糖を投入。粗熱がとれたら、お次はクエン酸を30グラム加えてと。するとやや暗めの赤色だった煮汁が、まるで魔法のように一瞬で鮮やかな赤色に変化して、自家製赤しそジュースの出来上がり。


これを冷やした水と氷で割り、そっと口に近づけると、爽やかな香りと軽やかな刺激が鼻の奥に響きわたります。ゆっくり口に含んだら、ほど良い酸っぱさとしっかりした甘さを感じて、飲み込むと清涼感いっぱいの後味が口いっぱいに広がります。すると、この季節にありがちな弱り気味の胃腸が活性化し始め、なんとなく感じるカラダの不快感やだるさが一掃されるのです。


香りだけでなく、食欲の回復など効能も豊かなしその葉を育むのは、大原の里に降り注ぐ太陽の光と豊富な雨水。豪雨という厄災は勘弁して欲しいですが、こんなうるおいをもたらす梅雨は大歓迎ですね。まあ、つい先日に関西は梅雨明けしましたが。
しそジュース、美味しゅうございました。
