コラム

風光新聞
2024.02.01
風光新聞2月号
あこわくロゴ

山仕事に憧れて

地方のごくありふれた盆地で生まれ育った私の、子供の頃の遊び場所はもっぱら山の中でした。秘密基地を作り、思うがままの遊びをしながら、自由な時間を過ごす。学校でのいやな事やストレスも山に入れば不思議と解消され、いつしか将来のことを考える時に、山での仕事すなわち林業が選択肢の一つとなりました。

しかし、結局のところは林業に飛び込む勇気を持てぬまま、ただ時間だけが過ぎていった頃に見た映画が、矢口史靖監督作品の「WOOD JOB!(ウッジョブ)神去なあなあ日常」

あこワク2月号_山里風景
引用:ぱくたそ

その中のシーン、林業の研修を受けている主人公に襲いかかる何匹ものヒル。思わず恐怖でのけぞりそうになりました。矢口監督は、「ハッピーフライト」でも仕事の表と裏を見せてくれていましたが、まさに林業のリアル(日常)を垣間見た瞬間でした。この頃は、田舎より大阪での暮らしの方がはるかに長くなっており、その影響からか、虫などに対する耐性が全く無くなっていました。

あこワク2月号_丸太
引用:Pixabay

ちょうどいい例が、山の斜面を削って建てられた我家に、暖かくなると、ムカデ、ヤスデ、カメムシなどの虫が家の中に侵入し、その度にそれに対処しなければならず、結果として虫ストレスを抱え込んでしまっている体たらく。映画を見終わった後には、情けないことに林業の選択肢自体を心の奥にしまい込んでいました。

とは言え、林業が憧れの職業であることに変わりはありません。むしろ、林業の抱える最大の課題、林業就業者の高齢化と後継者不足のこと、そして、林業などの働きかけが無くなると里山が荒廃していく事実を考えると、
林業に携わっている人達への感謝の気持ちがより強くなるのと今後も継続して林業への関心を持ち続けていこうと思います。

今月の豆知識!

2月22日は猫の日にゃんですって!

猫の日
引用:Adobe Stock

猫の日は、愛猫家の学者、文化人が一般社団法人ペットフード協会の協力のもと「猫と一緒に暮らせる幸せに感謝し、猫とこの喜びをかみしめる記念日を…」という趣旨で1987年に制定された記念日です。猫の鳴き声 「ニャン ニャン ニャン」にちなんだ語呂合わせから2月22日が選ばれました。

次回は2024年3月1日(金)発行です