私たち風光社グループは、毎年夏と冬に季節のご挨拶としてご契約していただいたお得意先に、感謝の気持ちを込めて信楽焼の陶器をお贈りしています。
陶器をはじめ、信楽の里、工房や職人の方々について、信楽焼にまつわる様々なお話しを、陶器と一緒に添えたパンフレットにて簡単ながらご紹介しています。
以下は2020年発行のご挨拶の一節になります。
謹啓 皆様におかれましてはますますご健勝のこととお喜び申し上げます。
さて、日頃のお引き立てに心からお礼を申し上げるとともに、感謝の気持ちを込めて信楽の陶器をお贈りいたします。
信楽焼といえばたぬきを連想される方も多いのですが、歴史は古くありません。明治30年代、京都で修業をしていた陶芸家の藤原銕造(ふじわら てつぞう)氏が、ある月の夜に腹鼓を打つたぬきを見かけました。
そのことをお寺の住職に話すと、それは滅多に見ることができない光景だと教わり、自分が見た 姿を再現するため作ったのが、現在のたぬきの原型といわれています(諸説あり)。
その後、信楽に移った藤原氏が職人たちにたぬきの作り方を教え、いまでは20以上の窯元が色々なタイプや大きさのたぬきを作り続けています。
こうして生み出された信楽のユーモラスなたぬきは、福々とした顔を持ち、編み笠を被り、右手に徳利、左手に通い帳を持って立っています。これは福を呼ぶための八つのご利益
「八相縁起」と呼ばれています。
●笠 思いがけない災難を避ける
●笑顔 お互いに愛想よく
●大きな目 周囲を見渡し気を配り正しい判断をする
●大きなお腹 冷静さと大胆さを持ち合わせる
●徳利 人徳を身につける
●通い帳 信用第一の証
●金袋 金運(そのまま)
●太いしっぽ 物事をしっかり終える
もともとたぬきは「他抜き」→「他を抜く(たをぬく)」、つまり他に抜きんでるという意味があり、商売繁盛の縁起物といわれてきました。
こんな時だからこそ厄災を吹き飛ばし、商売の再興を期すために、信楽のたぬき達に逢いに行ってみてはいかがでしょうか?
彼らは皆様のお越しを、街のいたる所でお待ちしています。
謹言
株式会社風光社
アドトップ株式会社
関西メディアサービス株式会社
代表取締役 細川公志