スローガンコレクション第4弾は2016年から本年度2020年の5年間です。この5年間でシンプルに伝えるというデザインの基本スタイルが定着した感じがします。
一歩ずつでいい、その場にとどまらず今よりも前に進もう。そんな力強さと優しさを感じます。現状を踏み出す勇気、前に歩み続ける力…。その最初の一歩がとても大事です。
その先で得られる光景でしょうか。向こう側に赤く広がる空間と輝く光が神秘的です。
真面目に割算する…ではなく、商は「あきない」と読みます。原題は「真剣に稼ぐ」。商売について真摯に、愚直に向き合うことを謳っています。そう「儲かる」ではなく「稼ぐ」が真の商です。
右肩上がりの赤い3本ラインは、真っ直ぐにどこまでも進み続けよう!そんなイメージです。
今までの考えや習慣、築いてきた方法などを壊して新しいものに変える。または、新しい世界に飛び込むこと。本当に殻の中は快適ですか。硬くて分厚い殻になる前に、今こそ自分をブレイクアウトです。
どっしりとした重量を感じる書体と、流れる様に剥がれ散る英字との対比が絶妙です。
徹底する…は、実はそうでないケースが大半です。最後までやり抜く力は、いわば気持ちの力、ブレずに邁進する胆力です。そう、徹底とは「底まで貫き通る。中途半端でなく首尾一貫する」です!
荒々しい行書体が、非常な存在感を醸しています。赤の払いが良いアクセントになっています。
能の大成者、世阿弥の言葉から。仕事に慣れ、要領・方法を覚えた頃が、事故を起こす危険な時期。何事にも慢心せずに、新鮮な気持ちを大切に!誰しも「あの頃」があったのですから。
前年の徹底力と同書体です。勢いがあり初心がひときわ大きく心得よ!と聞こえてきそうです。
この5年間は、言葉がシンプルにストレートに伝わるよう、絵や図形、カラー、装飾・演出などは、できるだけ削ぎ落としたデザインといえそうです。「見せる」と「読ませる」の程よいバランスが「伝わる」に繋がる気がします。
スローガンポスターコレクションは2020年までの20作品で終了となります。
続編は2025年になりますが、また、この場でご紹介できたらと思っています。
これからも全社一丸ツールとして一層デザインに励みます。