コラム

社長コラム
2023.08.10
4年ぶりの行事
閑話休題ロゴ

 みなさまこんにちは。風光社グループ代表の細川です。

 本当に暑い日が続いています。もともと長期予報で「今年は暑い夏」というお告げが出されていましたが、いくら予告されても暑いモノは暑い。そんな過酷な日々のさなかに、京都では4年ぶりに祇園祭が完全な形での山鉾巡行と神輿渡御(みこしとぎょ)が行われました。

阪急大宮駅を出たら、祇園祭りの神輿渡御と見事に遭遇。この先に私の通勤自転車置き場があるのですが…。

 そして、以前このコラムで紹介した愛宕神社の「千日詣(せんにちまいり)」も同じく4年ぶりに夜間の参詣や神事が復活することに。古くから火伏・防火に霊験があり、全国に約900社を数える愛宕を冠する神社の総本社、愛宕神社。こちらに7月31日の夜から8月1日早朝にかけてお参りすると、千日分の火伏・防火のご利益があると伝えられています。また、3歳までに子どもが参ると一生火の難を免れることができることから、多くの子供連れの姿も見られます。

参道入口の鳥居をくぐって、さあ山頂の愛宕神社へ。
こんな感じで明かりが灯される参道。もう少し暗くなれば雰囲気がでてきます。

 一晩中明かりが灯される参道では、淡い光の中でシルエットになった人々が、「おのぼりやす」「おくだりやす」と互いに声を掛けあう姿をあちらこちらで見ることができます。「万引き家族」や「怪物」で有名な、是枝裕和監督が総合演出を手掛けるネットフリックスのドラマ「舞妓さんちのまかないさん」では、主人公が千日詣に訪れるシーンがあって実に幻想的だったそうです(←あくまでも聞いた話です)。そんなこともあり、私にとってほぼ10年ぶりとなる夜の千日詣へ行ってみることにしました。

参道から亀岡市街を望みます。中央の平行四辺形はサンガスタジアム by KYOCERA。
柚子で有名な水尾へ向かう道との分岐点を過ぎ、この山門までくれば神社の境内はもうすぐ。

 別の用事もあったので、この日は会社を早退して17時頃から登山スタート。麓の鳥居から4km程度の道のりは高低差約850m。序盤はほぼ階段状の石積みが続くため、自分の歩幅で歩くことがなかなかできず、崩れた石がガレ場のごとく足元をすくう難所続き。しかも眺望がきく場所はわずかしかなく、視界に入るのは単調な斜面とうっそうと茂る木々。猛暑の中で風も吹かず、この季節に多い虫たちがワンワンと顔に群がる過酷な状況。それでもご利益を求めて老若男女、善男善女が一歩一歩踏みしめるように頂上の神社へ声をかけつつ登ります。

厳かな雰囲気が漂う本殿。ようやくここまでたどり着きました。
影絵のように人が通ります。日没とともに気温が下がって快適快適。

 出発して2時間弱。夜の帳(とばり)が降りてきて、提灯の明かりがひときわ輝きを増す頃に愛宕神社の本殿へ到着。社務所に並ぶ「阿多古祀符火廼要慎(あたごしふひのようじん)」のお札やこの日限定の御朱印、そしてお神酒を眺めつつ、まずは社員の健康と会社の発展、そして火伏を祈願します。奥の若宮社、そして奥宮社までお参りしたあとは、お札を購入しお待ちかねのお神酒へGo!プラカップに注いだ一献を一気に喉へ流し込むと、ああ五臓六腑に染み渡る。

伏見の老舗、山本本家の「神聖」。伏見七名水の一つ、白菊水で仕込んだお酒はコクがありながらも柔らかい飲み口。
真っ暗になった参道。写真ではこんな感じですが、足元はしっかり見えてます。

 ようやく余裕が出てきてくつろいでいると、いつの間にやら吹き抜ける風も爽やかに。本殿ではこのあと午後9時から、神様へお食事をお供えする夕御饌祭(ゆうみけさい)、午前2時から朝御饌祭(あさみけさい)、そして人長の舞(にんじょうのまい)という優雅な舞が披露され、鎮火神事が執り行われます。が、明日も仕事の我が身ゆえここらで退散することに。

京都市の夜景。「100万ドルの夜景」は1ドル=360円時代の言葉らしく、日本円で3億6000万円相当。現在だと約1億4300万円ですね(8/9現在)。

 帰路は神事に思いを馳せつつ、すれ違う人に「おのぼりやす」と声掛けを。「皆さん神社までがんばってくださいね」と気分よく下山しつつ、今年のキーワード「4年ぶり」を思い返しているとハタと気がついたことが。

ほぼ10kmを2時間強で走破して…はいくらなんでも早すぎる💦。どうやらアプリがバグった模様。

 そう、我が町内ではこの夏4年ぶりに開催する地蔵盆と秋の区民体育祭が控えており、その打ち合わせと諸々の準備が…。町会長のお仕事が山積みである現実に直面した訳ですね、ハイ。