みなさまこんにちは。風光社グループ代表の細川です。
すでに立春を過ぎ、今年も暦の進みが加速し始めました。この時期は「一月往(い)ぬる二月逃げる三月去る」とよく耳にしますが、まさにその通り。そこに年齢とともに時間の流れを早く感じる「ジャネーの法則」も加わって、体感時間が早いのなんの。とはいえ、5月には3年続いた行動制限がようやく解かれる見通しなので、正常化に向けた準備を滞りなく進めておきたいものです。
私にとって今年の1月は、6冊もの本を読んだ1ヵ月でもありました。もちろん、世の中にはもっとたくさん読む方が多数おられますが、私にとってはトピックス。ちなみに1日の読書のタイミングを追ってみると、朝の出勤時の新聞と睡眠を除く20分。昼食時の5~10分、得意先への移動時間を平均した15分、帰宅時はメールチェックと並行しつつ約60分。つまり、1日あたり約100分が私の読書時間です。
今年1月の出勤日は合計18日。出張もありましたが、新幹線で本を読むのは1時間半が限度なので、普段の日と差はほぼありません。まとめると100分×18日=1800分、これを6冊で割ると1冊あたり300分、つまり平均5時間で1冊を読破したことになります。これが早いのかどうなのか、そもそも平均時間に意味があるかはともかく、ですが。
では、小説家は1冊の本を書き上げるのにどのくらい時間をかけているのか?ググってみると、警察小説で有名な堂場瞬一氏はなんと2週間で1冊!もちろん取材やネタ集めの時間は別でしょうが、それにしても2週間は早い。ちなみにハリー・ポッターシリーズで有名なJ.K. ローリング氏は、第一作の「ハリー・ポッターと賢者の石」を書き上げるのにおよそ5年。そう考えると、苦労して産み出された作品を短時間で読了することに、いささか良心の呵責を感じます。
しかも最近は、読んだそばから内容が消える忘れる。ミステリー小説ならば次もハラハラドキドキを楽しめますが、ハウツー本だとそもそも読んだ意味がない。ゆえにこの手の本の場合、読書メモを作ります。いちいち線を引くのがメンドくさいので、残したい文言があればページの端を小さく折って目印に。そして読み終えてからそのページを開いて文章をWordに打ち込み保存して完成。若干手間はかかりますが、もう一度その本を読み返すよりはるかにタイパに優れます。
それにしても、普段は1ヵ月あたり2~3冊なのに6冊は多いなあ、と考えていたらそう、1月24日は「10年に一度の大寒波」が到来した日。翌25日と続いて電車の遅延が相次ぎ、閉じ込められることはなくとも普段より長い時間電車に乗っていました。そうか、そのおかげで本が読めたのか。
最後に黒川博行氏の代表作「疫病神シリーズ」から、イケイケの粗暴ヤクザこと桑原保彦が、主人公であるヘタレの二宮啓之に吐いたセリフをご紹介。「本を読め、本を。世のすべてのことがらは本の中にある」。ハイ、私も本を読んで世のことがらを学びます。