コラム

社長コラム
2023.01.16
神様を拝みます
閑話休題ロゴ

 みなさまこんにちは。風光社グループ代表の細川です。いきなりこんなことを書くと不安を増長するやもしれませんが、私の今年の行動指針は「神様をきちんと拝む」。なぜなら私自身はもともと信仰心がそれほど厚くなく、会社としても初詣はおろか商売に関する縁起物にも興味がなく、担当者に任せっきりでした。しかし、そろそろこっちの世界(←と言うのでしょうか?)にも足を踏み入れないと…、と思い至ったのでさっそく実行することにしました。

元日夜明け前の八坂神社。この時間帯は閑散としているハズでしたが、意外に賑わっています。

 私が住んでいる京都にも〝氏子区域〟という定めがあります。これによると我が家は八坂神社の氏子に当たるため、初詣やお祓い、町内会の〝御千度(おせんど=かつて疫病が流行った時に氏子が千度詣りをした故事にちなむ)〟もすべて八坂神社へGo!となります。

神社版〝シマ(縄張り)〟ともいえる氏子区域。なお、空白地域を含む京都市全域は、平安神宮のテリトリー。後発組(明治28年創建)にしては頑張っています。

 ということで今年は元旦の夜明け前、いの一番に八坂神社へ足を運びました。例年、この時間の境内は除夜の鐘の混雑と午前10時頃からの参拝ラッシュの谷間に当たるため、とても空いていて狙い目でした。ところが今年は人が多い。よく見ると、祇園界隈で一夜を明かし怪気炎を上げ続ける若者集団がわんさかと。しかもその周囲はポイ捨てゴミの山。「君らそのうち罰あたるで」と心の中でつぶやきながらの参拝と相成りました。

 家族の健康を祈願したお次は、火伏・防火に霊験のある愛宕神社へ。キッチンに貼ってあるお札を新調し、火の厄災を封じ込めるべくお参りします。しかし、この神社は標高924mの愛宕山上にあるため、もれなく耐寒登山もついてきます。霧氷を見ながらえっちらおっちら上り詰めて社殿へ。そういえば八坂神社でおみくじを引き忘れたので、こちらで購入。見事に〝末吉〟を引き当てました(笑)。余談ですが、伊勢神宮にはおみくじがないそうです。詳しくは伊勢神宮のHPから〝お神札とお守りの「ギモン」〟をご覧ください。私は初耳でした👂。

気温氷点下5度の山頂付近は一面の雪景色。宮司さんは急傾斜の林道を、スズキのジムニーで通勤されます。
最近の流行りというアヒル?の雪像。これを見て、最近話題のTwitter社を連想するのは私だけ?

わが家のキッチンに鎮座される火伏のお札。今年もよろしくお願いします。
末吉にしては願望~商売まで結構な高評価。
ハイ、恋愛と縁談には気をつけます。

 山を降りてから買い物に出かけると、近所の御池通に異様な光景が。そう、それは御金(みかね)神社に参拝する善男善女の大行列。どうやらTVで紹介されたようで、こうなるとしばらくは手がつけられない状態になります。この神社はもともと鉱物や金属を扱う商いの神様でしたが、金ピカの鳥居が外国人にウケたことから、金運を招く神様として人気スポットになりました。私にとって、売上で苦労するとナイショでお参りする場所でもあります。

右の交差点から100mほど奥が御金神社。この行列だと参拝までの待ち時間は2時間強!
日没後に伺うとさすがに行列はほぼ解消。ただし社務所が開いているのは16時まで。お買い物する方はご注意を。

 そうこうしながら迎えた仕事始め。年始のご挨拶回りがあるので、会社としての参拝は10日以降とし、今宮戎神社の十日戎を参拝第1号としました。そして爽やかに晴れ渡った1月11日、初めて今宮戎神社へ足を踏み入れた私は、参拝の作法を元総務経理担当役員だった〝福娘〟に指南されつつ、お参りと福笹・熊手を購入します。境内は「商売繁盛、笹もてこい!」の掛け声(録音)が響き、なかなかの盛況。でも同行している福娘からは「コロナ前はこんなもんじゃない」と。かつては神社までの歩道も大行列で、身動きすらとれない状態だったとのこと。そう思うと世の中はまだまだ正常化途上、ということなのでしょう。

初めて訪れる今宮戎。天照大神などをお祭りしています。先の大戦で失われた社殿は、豊臣秀頼が再建した建物だったそうです。
「福笹」と「熊手」を手にする弊社の福娘。トッピング(?)の中の〝ソロバン〟は私が選びました🧮。

 いよいよ最後は会社の近所の生國魂(いくくにたま)神社へ。地元では「いくたまさん」と呼ばれるこの神社、サントリーの創業者である鳥井信治郎氏が大鳥居を寄進されたことでも有名です。仕事において伸るか反るか、という決断を迫られるとこちらへお参りに来る最後の砦といいますか、私の心の拠りどころ。いつもよりさらに神妙な面持ちで参拝を済ませ、これにて「神様をきちんと拝む」の年初のお勤めは完了しました。

創建したのは神武天皇と伝わる生國魂神社。こちらも明治の大火や大阪大空襲で焼失したり、ジェーン台風で倒壊したりと再建を繰り返して今に至っています。
鳥居に燦然と輝く「鳥井信治郎」氏のお名前。日経新聞で連載された伊集院静さんの「琥珀の夢」を読んで、ご縁を知りました。

 もちろんこれで良い年になる…訳ではなく、運は自分で切り拓くものでもあります。そして、今年の弊社のスローガンは「縁を繋ぎ、縁を紡ぐ」。お得意先とのご縁を大事にし、さらに良い関係を結びつつみなさまの発展に貢献できますよう、社員一同取り組んで参ります。どうぞ、今年もよろしくお願い致します。