みなさまこんにちは。風光社グループ代表の細川です。
今年もついにこの季節がやって参りました!そう、つらい人にとっては果てしなくつらく、なんともない人にとってはまったくなんともない花粉症。かつて後者だった私は、周囲の鼻ズルズルやくしゃみに冷たい態度を取っていたからか、ある日突然花粉症の神様からとっておきのプレゼントを拝領することになりました。
このプレゼント(花粉症の発症)が届いたのは、忘れもしない1994年(平成6年)の春。関西国際空港の開港を控えた大阪がなんとなく沸き立っていて、広瀬香美さんの「ロマンスの神様」を聞くにはやや季節外れになり、ドラマ「家なき子」で安達祐実さんが「同情するなら~」とリアルに仰ってられたタイミングでした。
ラブストーリーと同じで、花粉症は突然にやってきます。最初は風邪かと思いましたが、なにせNetscape(ネットスケープ/1990年代後半に普及したWebブラウザ)もまだ一部でしか普及しておらず、グーグル先生が指導を始めるはるか前という時代だけに、検索といえば「広辞苑」か「現代用語の基礎知識」くらいしかありません(←調べてはいませんが)。結局はいろいろ聞いて回って、花粉症と納得するまでしばらくかかったことを覚えています。
ところで、花粉症にかかって気づいたことがあります。大阪で3月上旬に花粉の飛散が始まると、桜前線と同じように花粉前線(と言うのでしょうか?)もゆっくりと半月から1ヵ月ほどかけて北へ移動する、という事実でした。つまり大阪では花粉の飛散が収まる時期になっても、北の大地ではまだまだ花粉真っ盛りとなるわけです。その頃の私は、大阪を拠点に北海道と東北6県の担当として毎週現地への出張が義務付けられた営業マン。3月上旬には大阪で花粉症に悩まされ始め、北へ出向くと収まり、大阪へ戻るとまた悩まされるというパターンが、月末になるとその逆となって繰り返されたわけであります。その結果、シーズン中に2度も花粉のピークを味わうという、思い出したくもない経験をさせていただきました。
こうなると、対症療法として鼻炎薬を服用せねばなりません。が、会議中の寝落ち率No.1の座を同僚と激しく争っていた私にとって、当時の眠くなる成分を含む薬の服用は、会議はもちろん通常の業務遂行にも大きな影響を与えることに気づきました。仕方がないので薬は諦め、いわゆる民間療法をいくつか試したところ、効果ありと思われたのがヨーグルト(個人の感想です)。もちろん完全に症状を抑えることはできないものの、消去法で得られた私のヨーグルト信仰は今でも続いています。
昨年2月のパナソニックの調査によると、花粉症による経済損失額はなんと1日2215億円! (花粉症による経済損失額、1日2215億円!? パナソニックが調査)1ヵ月(30日)換算で6兆6450億円と、電通発表「2021年 日本の広告費」の6兆7998億円に匹敵します。それゆえに、世間にはいろんな治療法の情報が氾濫していますが、ヨーグルトくらいならともかく怪しげなモノもたくさんあるので、気をつけたいものです。ちなみに私の信仰するヨーグルトの効果のほどは、厚生労働省による聞き取り調査の結果(花粉症の民間医療について)、「効いたと思う」の回答は30%以下だそうです(+_+)。
スギやヒノキの花粉の発生量は、樹齢30年から50年の間がピークとのこと。輸入材は〝ウッドショック〟に見舞われているだけに、これを機に国産材の需要が高まって、花粉の少ない苗への植え替えが進むことを期待したいものですね。