みなさまこんにちは。風光社グループ代表の細川です。
気がつくと何の印象も残らなかった大型連休はすでに遠く、あっという間に梅雨の季節となりました。外に出かけることもままならない今日この頃、せめて空想世界へのめり込もうと書店に足を運んで目に留まったのがこの本。
以前、大阪の羽曳野市にある〝日本武尊白鳥陵〟という標識を見て、「にほんぶそん?」とつぶやいた黒歴史を持つ身には、戦国~幕末~明治/大正期に偏った私の歴史力を是正する願ってもいないチャンス!とばかりに購入しました。
ページを開くと「読み始めたらもう、やめられない!」の帯にまったく偽りはなく一気読み。おかげで断片的に記憶していた日本の神話・伝説が時系列に紐づけられ(たような気が…)、イザナキノ神とイザナミノ神から推古天皇までが1本につながりました。それにしても現存するわが国最古の書物でありながら、愛し愛され、殺し殺されと息つく間もなく進む話の展開は、まさに故渡辺淳一氏の小説のごとく。
ただ苦戦するのは、ひたすら長いお名前の読み方。アマテラスオオミカミ(天照大御神)やタケハヤスサノオノミコト(建速須佐之男命)ならまだしも、タケミカヅチノオノカミ(建御雷之男神)とかアヂシキタカヒコネノカミ(阿遅志貴高日子根神)、カムヤマトイワレビコノミコト(神倭伊波礼毘古命/神武天皇)やヒメタタライスケヨリヒメ(比売多多良伊須気余理比売/神武天皇の皇后のひとり)となるともはや難読の域を超えております💦。
ちなみに冒頭の〝日本武尊〟は日本書紀に記されたヤマトタケルノミコトのことで、古事記では〝倭建命〟。滋賀県と岐阜県の境にある伊吹山の神の祟りを受け、故郷の大和を目指しながら現在の三重県鈴鹿市付近で命を落としたヤマトタケルノミコト。白鳥に姿を変えたその魂がこの地に舞い降り、羽を曳くように天空の彼方へ消えたという言い伝えが、羽曳野の由来だそうです。
…と、ここまで語れるということは、すでに黒歴史を克服したのかもしれません(笑)。